フリーターでも社会保険に加入できる?知らないと損するメリットとデメリット

フリーターは、正社員と異なり、社会保険に加入することが難しいと思われがちです。

目次

フリーターでも社会保険に加入できる

フリーターでも一定の条件を満たせば社会保険に加入できます。

社会保険に加入することは、健康、雇用、年金などの面でリスクを回避するために重要です。

社会保険の種類と加入条件、保険料

社会保険とは、「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」「労災保険」「雇用保険」の5つの保険制度をまとめたものです。

加入者やその扶養者が、病気や高齢、介護、失業、労働災害などのリスクに備えるための制度で、国が負担します。

その中でも、主に会社員を対象とする「健康保険」や「厚生年金保険」の2つを一般的に社会保険と呼んでいます。

アルバイトやパートなどフリーターが、社会保険に加入するための条件は、以下の通りです。

社会保険に加入するための条件
  • 週20時間以上働いており、1ヶ月の給料が88,000円以上である
  • 従業員数が101名以上の会社に勤めていること
  • 学生ではないこと(定時制や夜学を除く)
  • 2ヶ月以上勤務する見込みがある

2024年10月には、従業員数の条件が101名以上→51名以上へ変更されます。

今後ますます社会保険への加入するハードルは低くなってくるでしょう。

保険料は、会社側と従業員側で折半です。

例えば、厚生年金保険の保険料が月額20,000円だとすると、会社と従業員はそれぞれ10,000円を負担します。

健康保険

健康保険は、医療費の負担を軽減することを目的としています。加入することで補償される内容は、以下の通りです。

  • 医療費:病院や診療所での治療費用や薬代、歯科治療費などが補償されます。
  • 出産費用:出産にかかる医療費や助産師の費用などが補償されます。
  • 傷病手当金:病気やけがによって労働ができなくなった場合に、一定期間にわたって支給されます。
  • 介護保険:高齢者や身体障害者など、介護が必要な人に対して介護サービスが提供されます。

保険料は、会社側と従業員側で折半で、保険料が月額20,000円の場合、会社と従業員はそれぞれ10,000円を負担します。

厚生年金保険

厚生年金保険は、高齢による収入減少や生活困窮に備えるための年金制度です。

退職後に受け取れる年金が主な補償内容ですが、退職前に災害や疾病によって障害が残った場合にも補償があります。

  • 高齢による年金:60歳から65歳までの期間に加入期間や保険料納付期間などに応じて支給されます。
  • 障害年金:労働によって障害を負った場合、障害年金が支給されます。
  • 一時金:労働中に災害や疾病によって死亡や障害がおきて、労働が不可能になった場合に支給されます。
  • 厚生年金基金:退職前の医療費や介護費を支払う場合などに利用できる制度です。

フリーターが社会保険に加入するメリット

健康面での安心

健康保険に加入すれば、医療費が安くなり、病気やけがなどで受けた医療費の一部が補償されます。フリーターは収入が不安定なため、医療費が高額になると負担が大きいことがあります。社会保険に加入することで、医療費にかかる負担を軽減することができます。

将来の年金受給資格が得られる

厚生年金保険に加入すれば、将来年金を受け取る資格が得られます。フリーターは現在の収入に一喜一憂して、将来の年金について考える余裕がないかもしれませんが、社会保険に加入することで将来に向けて資産形成をすることができます。

労災や病気による収入の保障

労災保険や疾病休業補償制度に加入することで、労働災害や病気などで収入が途絶えた場合でも、一定の補償が受けられます。フリーターは収入が不安定なため、万が一の場合に備えて保険に加入することで、収入の保障を確保することができます。

信用力の向上

社会保険に加入していることは、就職活動や賃貸物件の契約など、様々な場面で信用力を高めることができます。特に、就職活動においては、社会保険に加入していることが採用基準となる企業もあります。フリーターでも社会保険に加入することで、就職活動や生活の安定につながることがあります。

フリーターが社会保険に加入するデメリット

給与の手取り額が減る

フリーターは、安定した収入がないため、社会保険の負担が大きくなることがあります。特に、厚生年金保険の場合は、収入に応じた高い保険料を支払う必要があります。また、健康保険の場合も、給与に応じた保険料を支払う必要があるため、フリーターの場合は負担が大きいと言えます。

配偶者手当が受けられなくなる可能性がある

配偶者が会社員である場合、会社独自の制度で手当として支給されている「配偶者手当」や「扶養手当」が受けられなくなる可能性があります。ただし、全ての会社がこれらの手当を支給しているわけではなく、支給されている場合でも年収制限や扶養に入っていることを条件にしている場合が多いため、事前に確認が必要です。手当のカットによって家計の予定が崩れることを避けるためにも、事前に確認することが重要です。

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